とある日の妄想
- 高校時代(1)〜英語の教材を売りにきたセールスマン -
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2004年02月02日(火)
高校時代(1)〜英語の教材を売りにきたセールスマン
記憶の片隅
高校に入ったばかりの頃、俺は相当英語が苦手だった。
授業を聞いててもさっぱり。
勉強する気もなかった。
そんなある日、うちに教材のセールスマンが来た。
40〜50くらいのさえないおっさんだったと思う。
おっさんが売り込もうとしていたのは30万もするセット。
英語と国語の教材をまとめたものだった。
母は買おうとしていたが、俺は無駄だと思い反対した。
するとセールスマンは5分だけ、俺と話がしたいと申し出た。
そのとき俺は風邪をひいて熱をだしており、ひどくわずらわしいな、と思ったが、セールスマンに押し負けて話を聞くことになってしまった。
セールスマンは教材の1ページを開いてみせる。
やむをえず、ぼーっとしたまま耳を傾ける。
ほんの簡単な問題の1つを、俺に解説した。
たったそれだけのことだった。
いまでもとても不思議なことなのだけど、大げさにいうのではなく、その一瞬は俺の人生に非常に大きな影響を与えることになった。
セールスマンの行った簡単なレクチャーは、俺の中にするりと入り込んで、「解る」ことの面白さにかわった。興味をもつきっかけとなったのだ。どんな教師の冗長な英語の授業も、あの一瞬のような衝撃はなかったし、 むしろ退屈なだけだった。
大切なのは100万の無駄な言葉ではなく、1つの自分にとって必要な言葉なんだ、ということだろう。
結局30万の教材を買って、それ以来そのセールスマンにはあっていないのだけど、今でもあのときの不思議な感覚は忘れられない。
英語の成績は、それ以降、目に見えてあがっていった。
熱をだしてぼーっとしてたのがかえって良かったかもしれないけど…。
俺の高校生活最高の恩師は、あのセールスマンってことになるかな。
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